1-5-2 Owner's Fault
閲覧者数:188、最終更新日2022/02/03
仮に契約上Demurrageのカウント方法に関する特別の規定が無く、Once on demurrage, always on demurrageの原則が妥当する余地があるとしても、船主の責(Owner's Fault)に帰すような事由による時間の喪失や遅延があった場合にまでも、常にこの原則が優先するとは当然にはいい切れず、Demurrageのカウントが進行しないと解釈される場合があります。
事例(ID:5659)
相談者:傭船者 閲覧者数:45、最終更新日2022/02/02
本船が錨地で待機している間に、Demurrageが発生した。その後本船は着岸したが、ハッチカバーが開かず荷役開始に際し遅延が生じた。その修理が完了し荷役が再開するまでの時間について、当社はDemurrageのカウントの中断を主張しているが、船主はOnce on demurrage, always on demurrageであるとして拒絶している。どちらの考え方が正しいのか。
傭船者側に分があるものと考えられる。Once on demurrage, always on demurrageの原則からすれば、いかなる時間もDemurrageとして進行しそうだが、ハッチカバーが開かなかったことが船主に責に帰すもので、それにより傭船者の荷役のための時間が喪失し、あるいは遅延による損害賠償金としてのDemurrageが拡大しているともいえ、そのような時間についてまでもDemurrageとしてカウントできるとは思われない。
事例(ID:5662)
相談者:船主 閲覧者数:32、最終更新日2022/02/03
本船の荷役に想定以上に時間がかかり、途中Demurrageとなった。その後本船の荷役用クレーンが故障してしまい、その場で修繕作業を行っていたものの、港湾当局から強制的な離岸命令を受け、錨地での修繕作業を余儀なくされた。その後作業を完了し岸壁へ戻ろうとしたものの、後船を先に荷役するとの荷主の方針から、本船の着岸はさらに遅れた。傭船者からは、故障発生から実際の荷役再開まで全ての時間をDemurrageから控除すべしと主張されているが、「Once on demurrage~」からいえば、何故控除が認められるのか。何か反論できるか。なお、故障は船主側に原因があった。
まず、いかに「Once on demurrage~」といえども、本船上のクレーンの故障とその修繕作業に伴う遅延はOwner's FaultとしてDemurrageからの控除されるべきものと考えられる。しかし、離岸(及び再着岸)については港湾当局からの命令であり船主自らが招いたものとはいえず、また後船を先に荷役するとする判断も船主自らの下したものとはいえないため、それらは故障との因果関係がなく、考慮すべきではないと考えられる。したがって、故障発生の時から仮に本船が離岸していなければ理論上岸壁で修繕が完了し荷役が再開できていただろう時間に限り控除し、その余はDemurrageとして算入するとしてみてはどうか。
事例(ID:5665)
相談者:船主 閲覧者数:33、最終更新日2022/02/03
本船は既にOn Demurrageの状態となっていたが、途中、傭船者側で残りの貨物の都合がつかず、しばらく荷役を中断していたため、離桟してBunkeringを行った。この間についてDemurrageを請求できるか。
実際に荷役が妨げられたのであれば、Owner's FaultとしてDemurrageを請求することはできないと考えられるが、本件では荷役は一切妨げられていない。こうした場合の裁判所の立場は、下級審レベルにおいて判断が分かれており、上級審レベルでの判断が待たれるところではあるが、今後はそうした場合を想定して契約で規定するとして、今回は、船混みで待機中にBunkeringを行った時間について傭船者がノーカウントを主張したことに対して、何ら時間の喪失がないとしてこれを否定した仲裁判断があるため、それを引用して交渉してはどうか。