2-5-3 Extra bunker/Setoff
閲覧者数:43、最終更新日2023/03/28
Off hire条項のスピードに関する部分においては、喪失された時間のみならず、余計にかかった燃料代等についても船主の責任・費用と規定されることがありますが、スピードが減少しても場合によってはその分燃料代がセーブされることもあり、船主が時間の損失とセーブされた燃料代の相殺を要求することがあります。このような状況においては、英国判例上、下記のような考え方が示されており、精算時の参考にできるものと思われます。ただし、特にNYPE書式では、例えば燃料一単位あたりの価格の設定方法等のそれ以上の詳細に至るまでは規定がありませんので、精算の詳細に関しては別途何らかの規定を設けるのが、紛議回避の点からは望ましいものと思われます。
(1)時間損失及び燃料損失が共に出ている場合
 ⇒共に船主の負担
(2)時間損失はあるが、燃料消費全体はむしろセーブされた場合
(2-1)Off hire条項を用いて時間損失を処理する場合
 ⇒時間損失のみ船主の負担(時間損失と燃料セーブとの相殺は不可)
(2-2)保証違反や義務違反等、損害賠償請求で時間損失を処理する場合
 ⇒時間損失と燃料セーブの相殺が可能
 ⇒時間損失の方が大きければその分は船主負担
 ⇒燃料セーブの方が大きければ損害なしとして船主の負担はなし
(3)異なる燃料間について
 ⇒燃料(A)及び燃料(B)について、速力が落ちたことで(A)と(B)に増加あるいは減少が見られた場合、(A)(B)間における相殺(合算)は、(1)(2)いずれの場合でも可能
事例(ID:19936)
相談者:船主 閲覧者数:15、最終更新日2023/03/28
傭船者からスピードクレームを受けており、検証の結果、燃料消費量は契約で保証したスペックと比べて減少していたことが判明した。この分をOff hire分と相殺するよう主張しているのだが、傭船者に拒否されている。どのような根拠が考えられるのか。(使用書式:NYPE 46)
損害賠償請求としてではなく、Off hireに基づくクレームなのであれば、どれだけ燃料はセーブされていたとしても、時間喪失との相殺は認められないとする英国判例があり、それに基づいていると思われる。