1-4-6 Force Majeure
閲覧者数:141、最終更新日2022/01/12
いわゆる不可抗力(Force Majeure)の発生によって、Laytime(ないしDemurrage)のカウントの可否が問題となることがあります。この点、例えば契約が日本法に準拠する場合では、商法中にいわゆる不可抗力発生時にはLaytime(碇泊期間)はカウントされない旨の規定がそもそも存在するため、不可抗力発生時には当然にLaytimeのカウントは中断されるものと考えられます。他方、英国法(系)準拠の場合においては、不可抗力事由が発生したとしても何ら変わらず、あくまで契約上規定されただけの効果が契約当事者にもたらされるのみと解釈されます。したがって、この場合では、そもそもどのような事象を不可抗力と定義するのかはもちろんのこと、不可抗力的事由の発生時におけるLaytimeやDemurrageのカウント控除に関する明文規定等も無ければ、原則としてそれらのカウントには影響はなく、その他条項に従った計算をするほかないといえます。すなわち、不可抗力であるためにカウントしないとする解釈がそもそも誤りとなる可能性があるため、不可抗力条項の内容には注意する必要があります。
事例(ID:5639)
相談者:船主 閲覧者数:46、最終更新日2022/01/12
中国を揚地とする航海傭船に際し、到着前後に港付近の会場で国際会議が開催されており、安全上の理由として、会期終了まで外航船の着岸・荷役開始を禁止するとの規制が現地行政府より発令された。この影響を受けて傭船者がForce Majeureを宣言するとし、遅延にかかるLaytimeをカウントしないと主張している。このような主張は正しいのか。なお、契約は英国法準拠であり、Force Majeure条項のようなものはそもそも契約中には存在しない。
正しくないと思われる。そもそも何をForce Majeureと認識するかが規定されておらず、どのようにForce Majeureを宣言しようが、Laytimeの計算には影響しないと考えられる。通常のNORのTenderやLaytimeのカウント条件に粛々と従うだけではないだろうか。
事例(ID:5640)
相談者:船主 閲覧者数:80、最終更新日2022/01/12
台風の影響によって、港内の岸壁に至るまでの水路上で漁船が沈没し、船骸撤去作業が完了するまで水路が封鎖されたことで、当社の運航船を含む貨物船が港内一帯において航行・着岸できないことになった。これによって遅延が発生するのがほぼ確実だが、Laytimeの計算はどうなるのか。契約は日本法に準拠している。
当該事故はおそらく不可抗力と呼べる類のものであり、商法の規定より、遅延に関してはLaytimeの計算から控除されるものと思われる。
事例(ID:5641)
相談者:傭船者 閲覧者数:87、最終更新日2022/01/12
本船がNORをTenderした後、契約中のForce Majeure条項に合致した事由が発生した。また、Laytimeがカウントされないとする条件にも合致しているため、Laytimeの進行はないと考えるものの、Turn Timeについても同じ理解で良いのか。
良くないと思われる。Turn TimeはLaytimeとは別の概念であり、Laytimeに関する規定がそのままTurn Timeにも当てはまるわけではない。また、Force Majeure条項中にもTurn Timeに関する規定は無いと思われ、Turn Timeに限ってはNORのTender後カウントされ始めるものと考えられる。