1-2-2-3 Pratique/Quarantie/AGM
閲覧者数:202、最終更新日2022/02/03
荷役準備を完了しているというためには、本船はいつでも遅延を生じさせることなく検疫をパスできる状態でなければなりません。実務上、無線検疫が行われることが多々ありますが、あくまで形式上のもので、本船が実際に何ら遅延を生じさせることなく検疫をパスできる状態にあるのであれば、現実にパスしていることは荷役準備を完了しているかどうかを判断するにあたって要件とはならないとされています。よって、契約で検疫の完了/未完了を問わずNORをTenderできる旨の規定(whether in free pratique or not)が規定されていても、こうした港では余剰な記載ということができます。他方、契約で検疫証書の取得をNORのTenderの要件として明記している場合は、これを取得せずにTenderされたNORは無効とされ、また前港が流行病地等である場合に一定期間待機を命じられるような港においては、当該期間が満了するまで本船は荷役準備を完了しているということができないため、その間にTenderしたNORは無効とされます。
事例(ID:5491)
相談者:船主 閲覧者数:56、最終更新日2022/01/11
GENCON(1994年版)を用いた航海傭船契約において、錨地においてNORをTenderした後、着岸時本船は官憲の検疫検査に不合格となった。傭船者からNORがそもそも無効なものであったと主張されているが、この主張は妥当か。
確かに検疫に合格していない状態では荷役準備完了とはいえずNORも無効といえる余地はあるが、GENCON(1994年版)には、船長の(誠実な)保証によれば錨地等でもNORはTenderできること、及び仮に荷役に適していないことが後に判明した場合には、その時から再び荷役準備完了状態になるまでの間についてLaytimeから「控除」する旨の規定があり、一旦はLaytimeを開始させ、事後的に一部時間帯を控除することで処理しようとする意図が見て取れる。船長の保証が誠実なものでなかったことが傭船者によって立証されない限り、少なくともそもそもNORが無効だったとする主張は妥当ではないと思われる。
事例(ID:5492)
相談者:傭船者 閲覧者数:45、最終更新日2026/06/01
WIBON規定のあるバースチャーターにおいて、バース到着前にNORをTenderしたが、本船の無線検疫証書が有効期間切れとなっており、着岸後に臨船検疫及び証書検査に合格し、本船は無線検疫証書を再取得した。この場合、NORはいつTenderされたとみなすべきか。
本船は、何ら遅延を生じさせることなく検疫をパスできる状態にあったとはいえないため、バース到着前にTenderしたNORは無効であるが、傭船者がNORは無効であったことを認識していた上で荷役を開始したのであれば、以降はこれが無効であることを主張できなくなり、荷役開始時点でTenderされたものとみなすべきではないか。なお、岸壁に直行できる状態だった場合、WIBON条件の適用はないと考えられる。
事例(ID:5493)
相談者:船主 閲覧者数:38、最終更新日2022/01/12
錨地到着時にNORをTenderし、5日間待機した後検疫検査を受けたところ、港湾当局に指定された害虫がホールド内で発見され、検査に不合格となった。このような場合、Laytimeの計算はどうなるのか。
検疫の合格をNORのTenderの条件としている場合には、当該NORは無効となり、受験までの待機時間もLaytimeとして認められない可能性があると思われる。ただし、当該昆虫が貨物に紛れていた等の別の事実があるような場合には、別の問題が生じることになると思われる。
事例(ID:5494)
相談者:船主 閲覧者数:37、最終更新日2022/01/11
Last portが特定の国である場合に14日間は検疫の問題上着桟が許可されない港においては、その待機時間は船主、傭船者のいずれの負担となるのか。
例え本船や船員に問題が無くても、一定期間検疫上の問題で着桟が認められない場合、特に規定がなければそれは船主の負担になると思われる。なお、ASBATANKVOY第17条やVEGOILVOY第14条等では、検疫が航海開始前から存在していた場合には、その遅延を傭船者負担と規定している。