2-4 Loss of Time
閲覧者数:155、最終更新日2023/03/28
一般的なOff hire条項上、「時間の喪失(loss of time)」が発生していることも、Off hire成立の前提条件とされます。個別具体的な事象に関して、仮にそれが本船の稼働を阻害し、明示事由に該当しているとしても、傭船者の時間が喪失されたといえないのであれば、Off hireは成立しないこととなります。なお、時間の喪失とは、一般的に「その当時求められていたサービスの提供に中断・時間的遅延が生じること」とされます。
事例(ID:15418)
相談者:傭船者 閲覧者数:48、最終更新日2023/03/28
揚荷役中に悪天候のため本船は一旦離岸することとなったが、同時に計器に故障が発生し荷役作業のためには修理する必要もあった。沖での待機中に修理作業は完了し、その後本船は再着岸し、無事荷役を開始した。Off hireはどう計算することになるのか。そもそもOff hireが発生するのか。(使用書式:SHELLTIME 3)
本船が離岸して沖に出ている間は、仮に本件故障がなくても結局は荷役ができなかったのであって、時間的な喪失があったとはいえない(または、そもそもその時間帯に本船に課された指示とは沖で待機することであって、稼働の阻害があったともいえない)ことから、Off hireとはならないものと思われる。
事例(ID:15419)
相談者:船主 閲覧者数:54、最終更新日2023/03/28
本船の無線検疫証書が失効していたため、臨船検疫をせざるを得なかった。しかし、港到着当時滞船があり、本船は着岸することができなかった。滞船が解消し本船が着岸した後2時間程かけて検疫が行われ、無事荷役を開始した。本船の到着から荷役開始まで全てOff hireであると傭船者は主張しているが、正しいのか。(使用書式:NYPE 46)
本件無線検疫ができなかったといっても船混みのため結局本船は待機する他なく、その間には時間の喪失がないため、Off hireは成立しないが、臨船検疫にかかった2時間については、Off hire成立の条件が満たされているものと思われる。証書の失効やそれに対する船主の対応の内容次第では、メンテナンス義務違反が認められる余地もあり、その場合当該待機時間における何らかの損害についても損害賠償請求が認められる余地があるものと思われる。
事例(ID:19937)
相談者:船主 閲覧者数:50、最終更新日2023/03/28
傭船者の指示に従って減速航海(MCR:約55%)していた際、シリンダーが破損し、主機への負担軽減のため通常速力(MCR:約85%)での航行への切り替えを余儀なくされた。この点に関し、傭船者からOff hireの成立を主張されているが、正しいのか。(使用書式:NYPE 93)
傭船者の指示に従わなかったという点ではOff-hire条項に規定した事由の一つに該当するものの、傭船者の指示は本船を危険にさらしてまで従わなければならないわけではなく、また遅く走れという指示に対し速く走ることしかできなかったということなので時間の喪失を観念することもできず、そもそもOff hire自体が成立しないのではないか。