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【住田正一海事賞受賞者決定のお知らせ】

2009年度 「住田正一海事奨励賞」、「住田正一海事史奨励賞」及び
「住田正一海事技術奨励賞」決定のお知らせ

                                               社団法人日本海運集会所
                                             住田海事奨励賞管理委員会

 住田正一海事奨励賞は、永年海運造船事業に従事するかたわら、海事資料刊行、海事史の研究を通じて、広く海事文化発展に寄与された故住田正一氏を記念して設置されました。
 正一氏のご子息、住田正二氏(元運輸事務次官、前JR東日本社長、現JR東日本相談役)が、1969年に創設して以来、社団法人日本海運集会所に住田海事奨励賞管理委員会を設け、選考決定しています。
 2002年からは、海事史奨励賞、昨年度から海事技術奨励賞が設けられました。
授賞式にて: 1列目左より  田村氏、野間氏、宮本氏
2列目右より 奥本氏、弊所山路理事長

 本年度も3賞それぞれに応募作があり、選考の結果、海事奨励賞受賞作は田村 茂 編著『不定期船実務の基礎知識』(乾汽船)、海事史奨励賞は2作の複数受賞となり、野間 恒 編著『商船三井船隊史 1884〜2009』(自費出版)、宮本三夫 著『太平洋戦争 喪われた日本船舶の記録』(成山堂書店)、海事技術奨励賞受賞作は奥本泰久 著『造船技術と生産システム』(成山堂書店)に決定しました。
 10月26日、日本海運集会所において受賞式が行われ、各受賞者に賞状と賞金が贈呈されました(参考写真:受賞式の模様)。

編著者 田村 茂 氏: 『不定期船実務の基礎知識』(乾汽船)
<住田正一海事奨励賞受賞理由>
 『不定期船実務の基礎知識』は、不定期船営業を中心に海運業界の第一線で活躍してきた編著者の優れた見識とノウハウ、情熱の結晶であり、著者が2004年から理事として務めた乾汽船の全社的なバックアップを得て、より充実した中身の濃いものになった。その証左は法律の専門家のサポートを得て作成された章や、海務・海技の専門家による本船に関する解説などに見て取れる。実務家の座右の書としても最適な内容を具えている。
 編著者の田村 茂 氏は、1962年新日本汽船入社。その後、山下新日本汽船、ナビックスライン、商船三井近海などで不定期船各部門に従事、04年より乾汽船に理事として務めた。

編著者 野間 恒 氏: 『商船三井船隊史 1884〜2009』(自費出版)
<住田正一海事史奨励賞受賞理由>
 『商船三井船隊史 1884〜2009』は、編著者個人が自らの足で調査を行い、商船三井の創業から現在までの125年間すべての保有船約1,300隻を収集し、まとめあげた労作である。船舶の在野の研究家として分析的、実証的な姿勢を貫いているのは評価できる。
 編著者の野間 恒 氏は、1957年慶應大学経済学部卒業後、大阪商船、大阪商船三井船舶を経て九州急行フェリー社長を務めた。

著者 宮本三夫 氏: 『太平洋戦争 喪われた日本船舶の記録』(成山堂書店)
<住田正一海事史奨励賞受賞理由>
 『太平洋戦争 喪われた日本船舶の記録』は、戦火の犠牲となった商船3,605隻(100総トン以下も含む)について、現時点で入手可能な多岐にわたる資料を収集し、データーベースを構築、分析を行った。民間船舶が受けた戦争被害の実態を船舶、船員・乗船者を中心に、時系列、沈没原因、船型、船種、被害海域、運航主体など多岐にわたる観点から実証的、数量的な分析を行っている。
 著者の宮本三夫 氏は、1952年東京大学経済学部卒業後、三井船舶入社、68〜87年国連貿易開発会議事務局海運部勤務、旧海事国際開発協力センター顧問を務めた。 

著者 奥本泰久 氏: 『造船技術と生産システム』(成山堂書店)
<海事技術奨励賞受賞理由>
 『造船技術と生産システム』は、長きにわたり造船技術者として培ったノウハウと、大学での船舶建造の技術・技能の知能化研究の成果をとりまとめたもの。造船業にとって喫緊の課題である技術・技能の伝承において、若手技術者にとって有効な参考書といえる。
 著者の奥本泰久 氏は、1965年広島大学工学部船舶工学科卒業後、石川島播磨重工業を経て92年近畿大学工学部に勤務、現在大学院システム工学研究科教授を務める。