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HOME > 海運集会所のご紹介 > 「住田正一海事賞三賞」受賞者決定のお知らせ

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【「住田正一海事賞三賞」 受賞者決定のお知らせ】

2018年度「第50回住田正一海事賞三賞」決定
海事政策・歴史・技術を読み解く資料的価値ある3冊が受賞
一般社団法人日本海運集会所
住田正一海事奨励賞管理委員会
 第50回となる「住田正一海事賞三賞」が12月1日に発表された。
 三賞は、ヽせ全般に関する専門図書を表彰する「住田正一海事奨励賞」、海事史に関する専門図書を対象とする「住田正一海事史奨励賞」、G用・造船関係および広く海事技術に関わる専門図書または論文から選ばれる「住田正一海事技術奨励賞」の3つで構成される。
 日本海運集会所・住田正一海事奨励賞管理委員会で各賞の候補作について検討を重ねた結果、今回は「海事奨励賞」に『日本のコンテナ港湾政策−市場変化と制度改革、主体間関係』(津守貴之著)、「海事史奨励賞」に『信濃丸の知られざる生涯 明治から昭和を生き抜いた船』(宇佐美昇三著)、「海事技術奨励賞」に『詳説 航海計器−六分儀からECDISまで−』(若林 伸和著)が選ばれた。
 授賞式は11月16日に日本海運集会所で行われ、津守氏、宇佐美氏、若林氏にそれぞれ賞状と賞金が授与された。

 この賞は、海運、造船事業に長く従事する傍ら、海事資料の刊行や廻船式目の研究などを通じて、海事文化の発展に広く寄与した住田正一氏の功績を記念して創設された。正一氏のご子息である住田正二氏(元運輸事務次官、前JR東日本相談役)が1969年に「住田正一海事奨励賞」を創設し、加えて2002年から「住田正一海事史奨励賞」が、08年からは「住田正一海事技術奨励賞」が併せて設けられた。
 今回受賞した専門図書と受賞理由は次の通り。

左から、津守貴之氏、宇佐美昇三氏、若林伸和氏
住田正一海事奨励賞
  津守 貴之 著
  『日本のコンテナ港湾政策 −市場変化と制度改革、主体間関係』

   体裁: A5判/288頁 定価:3,600円(税別) 発行:成山堂書店

 本書は、日本のコンテナ港湾が国際競争力を劇的に低下させて供給過剰となった2000年代以降の2つのコンテナ港湾政策「スーパー中枢港湾プロジェクト」と、その後継政策の「国際コンテナ戦略港湾政策」を観察・検討した研究書である。
丁寧なデータ分析と精緻なアプローチで政策を定義・分類・分析・整理し、関連する各主体についてはそれぞれの利害対策なども交えて政策への関与を学術的に分析している。著者の長年に亘る港湾政策研究をまとめた文献として、充実度・完成度の高さを評価し、海事奨励賞とした。

津守 貴之  1990年九州大学大学院経済学研究科修了。同年日本学術振興会特別研究員、岡山大学経済学部講師。1997年同大学経済学部助教授。その後、同大学大学院社会文化科学研究科准教授を経て2017年同教授。主要著書は「東アジア物流体制と日本経済」「日本の港湾政策の特徴と課題」ほか。

住田正一海事史奨励賞
  宇佐美 昇三 著
  『信濃丸の知られざる生涯 明治から昭和を生き抜いた船』
   体裁: 四六判/184頁 定価:1,500円(税別) 発行:海文堂出版

 本書は、明治から太平洋戦争後の昭和にいたる海国日本を語る歴史書であり、1900年の「信濃丸」竣工の前史も入れて80年余の激動の現代史を一隻の船とその船に集った海員を軸に描いている。著者の宇佐美氏は2013年度にも「蟹工船興亡史」で海事史奨励賞を受賞した。
 豊富なエピソードを平易な言葉で綴り、要所に写真や図面を配したほか巻末には年表、船名索引、人名索引を設けた読者に親切な作りとなっている。広く一般の日本人が日本のシーパワー(海洋力)について考えるきっかけとして好適であると言える点を評価し、海事史奨励賞とした。

宇佐美 昇三  立教大学卒業。1959年NHK入局。1970年国際基督教大学大学院修士課程修了。その後NHK教育番組ディレクター、NHK総合放送文化研究所員を経て1986年上越教育大学助教授。1989年同大学教授。1993年駒沢女子大学教授。現在外国語教育メディア学会関東支部名誉会員。


住田正一海事技術奨励賞
  若林 伸和 著
  『詳説 航海計器 −六分儀からECDISまで−』
   体裁: A5判/400頁 定価:4,200円(税別) 発行:成山堂書店


 本書は、地上の目標物のない海原を確実に航海する技術として現在活用されている航海計器類について解説した技術書である。第1部では21世紀の最新航海計器としてAIS(船舶自動識別装置)やECDIS(電子海図情報表示装置)などを、第2部は20世紀に開発されて現在も利用されているコンパス(羅針盤)やオートパイロット(自動操舵装置)などを解説する。
写真や図表、例題のコラムを要所に配置し、理論と実用、海技試験と実務、学校での教科書と現場での参考書のいずれにも使える他に例のない書籍である点を評価し、海事技術奨励賞とした。

若林 伸和  大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻博士後期課程修了。1992年電気通信大学大学院情報システム学研究科助手。1995年静岡大学工学部システム工学科助教授。2001年神戸商船大学航海システム学講座助教授。2003年神戸大学海事科学部助教授を経て現在同大学大学院海事科学研究科教授。


(著書の経歴については、各書から抜粋し編集部でまとめています。)